平成2年版 通信白書

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第1章 平成元年通信の現況

(3)郵便の動向

 ア 郵便物数の動向
 元年度の総引受郵便物数は215億通(個)であり、対前年度比5.7%増となっている(第1-2-24図参照)。
 年賀郵便の取扱通数は、前年度に比べ4億3千万通、前々年度に比べ5千万通増加して34億3千万通となっている。
 また、元年度の小包郵便物は3億個であり、前年度に比べ26.6%増加している。
 イ 郵便料金の値下げ
 通常郵便物については、元年4月に重量が500グラムを超える定形外郵便物の値下げが実施された。
 また、市内特別郵便物についても、取扱重量の最大限が100グラムから250グラムに、大きさの最大限がB5版からA4版に拡大されるとともに、郵便局長が指定する方法により区分する等一定の条件を満たして同時に1,000通以上差し出されるものについては一般の市内特別郵便物の料金より20〜30%割安な特別料金が設定された。
 小包郵便物については、元年7月に6キログラムを超えるものの値下げが実施されるとともに、料金後納とする等一定の条件をみたすものを対象に月間割引の制度が新設された。
 ウ 多様化する郵便サービス
 (カタログ小包郵便物制度の新設)
 近年における通信販売の成長にかんがみ、一定の条件の下に大量に差し出されるカタログを内容とする小包郵便物について低廉な料金で郵送できるカタログ小包郵便物の制度が元年9月に新設された。
 (聴覚障害者用小包郵便物制度の新設)
 聴覚障害者の福祉の増進に資するため、聴覚障害者と聴覚障害者の福祉の増進を目的とする施設との間で発受されるビデオテープを内容とする小包郵便物について低廉な料金で郵送できる聴覚障害者用小包郵便物の制度が元年11月に新設された。
 (荷物に添付できる添状の範囲の拡大)
 近年、流通一般の変革や通信販売の普及により個人あて荷物が増加してきており、荷物に簡単なあいさつ状や請求書などを添付するニーズが高まってきている。
 このような状況を踏まえ、元年5月から荷物を送付するために従として添えられる次のものは荷物に添付してよいこととなった。
[1] 荷物の処理に関する簡単な通信文(ポスターの掲出依頼、送付物品の配布先の指示等)
[2] 荷物の送付目的を示す簡単な通信文(物品を送付した趣旨、書籍の発行趣旨等)
[3] 荷物の授受または代金に関する簡単な通信文(荷物の代金支払い指示・支払方法、納品書・請求書等の定型的書類)
[4] 荷物の送付に関して添えられるあいさつのための簡単な通信文(香典返しに添えられるあいさつ状、贈答品に添えられるメッセージ等)
[5] その他荷物に従として添えられる通信文であって、上記[1]から[4]に掲げる事項に類するもの
 (特急郵便サービスの実施)
 超特急郵便サービスは、電話あるいは郵便局の窓口での申し込みによりあらかじめ定められた一定の時間帯に郵便物の集荷が行われ、おおむね1時間以内にあて先へ配達されるサービスであり、東京23区内、大阪市内と隣接の11都市及び名古屋市内の各地域で提供されている。
 これに加え、福岡市内(島しょを除く。)及び札幌市内(南区の一部地域を除く。)を対象に、同様のシステムでおおむね2時間以内に配達される特急郵便サービスが元年6月に開始された。
 エ 郵便サービスの地域社会への貢献
 (ふるさと切手の発行)
 「地方切手」は、地方の活性化を図り、地域に密着した郵便サービスを提供するため、全国各地の名所、行事、風物等を題材とした地方色豊かな切手として元年度中に20件発行され、それぞれの地方で販売された。
 2年度においても、名称を「ふるさと切手」と改めて発行される予定である。
 (ふみカードの発行)
 郵便切手や郵便葉書などの購入がカードで行えるよう、「全国版ふみカード」(プリペイドカード)が発行され、元年4月に東京23区内、政令指定都市及び郵トピア構想モデル都市で販売が開始されたのに続き、8月には、購入者が自分の好きなデザインを手書きなどすることのできる「ふみカード(ホワイト版)」の販売が同地域で開始された。
 また、ふるさとの風景等をあしらった「地方版ふみカード」の販売が元年11月に東京都ほか21道府県(北海道は4支庁)内全域及びその他の地域のうち26都市で開始された。さらに2年3月には「ふみカード」の販売地域が全国に拡大されたことにより、全国とこても全国版及びその地方の地方版ふみカードが購入できることとなり、あわせて「国際花と緑の博覧会記念ふみカード(イベント版)」及び「地方版ふみカード(沖縄版)」が発行された。

第1-2-24図 引受郵便物数の推移

 

 

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