平成2年版 通信白書

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第2章 国際交流の進展と情報通信

(2)地域の特性に応じた情報通信基盤の整備

 アジア・太平洋地域は、地形、経済規模及び文化において国や地域により大きな違いがあり、これらを十分考慮した国や地域別、さらには国や地域の通信網ごとの整備状況をも考慮したきめ細かな協力計画を策定することが重要である。特に、島しよ、砂漠、山地が多く、広い国土に人口が散在する同地域には、回線設計の柔軟性・同報性等の特徴を持つ衛星利用による国内の全国的な情報通信基盤の早急な整備が課題である。
 しかし、アジア・太平洋地域の諸国の多くは、衛星通信システムについての技術的ノウハウが経験が浅い等の理由から不足しており、また資金も不足している。そこで、衛星地球局の整備に当たっては、地球局建設コストの低廉化、地球局の操作、メンテナンスの簡易化等を図るとともに、人材の養成、衛星に関する技術情報の緊密な交流を通じた技術の向上等のための協力の一層の拡大が必要である。
 また、アジア・太平洋地域の諸国の中には経済発展に伴って、情報通信基盤の整備が進んでいる国もある。これらの国においては、テレポートの構築を進めることにより、情報受発信能力を高めることが可能となり、我が国への情報の流入を促進させると考えられる。

 

 

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