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第1部 特集 進化するデジタル経済とその先にあるSociety 5.0
1 デジタル経済――新しい経済そして社会の姿

(3)デジタル経済の進化の先にあるSociety 5.0

インターネットが登場したころ、パソコンを通じて初めてその世界に触れた人は、モニター画面の中に現実とは別の世界が存在することを感じただろう。インターネットは、「サイバー空間」というまさに別世界を新たに創り出した。そこでは、画面の中を見つめる者にしか分からない様々なコミュニケーションが行われているとともに、そのような者ですら認識できないような膨大なデジタルデータのやりとりが行われている。

他方、現実世界においては、かつて透明なチューブの中を「空飛ぶ車」が飛び交うといった未来が想像されたものの、21世紀に入って20年が経とうとしている現在においても、車は引き続き地上の道路を走っている。サイバー空間が大きな進化・発展を続けてきた反面、現実世界の進化・発展は当初期待されていたよりも緩やかであったのかもしれない。

そして令和の時代となった今、サイバー空間と現実世界が高度に融合する時代が始まろうとしている。政府は、目指していく未来の社会像として、「Society 5.0」を掲げている。Society 5.0は、狩猟社会(Society 1.0)・農耕社会(Society 2.0)・工業社会(Society 3.0)・情報社会(Society 4.0)の次に到来する社会であり、サイバー空間と現実世界を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会のことである。

デジタル経済の進化の先には、このSociety 5.0がある。そして、Society 5.0が実現し、その真価を発揮することにより、我が国は諸課題が解決された豊かな社会を迎えることが出来るとともに、国連が掲げるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)にも貢献することが期待されている。

図表0-1-1-1 進化するデジタル経済とその先にあるSociety 5.0
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