昭和48年版 通信白書

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第1回通信白書の発表にあたって

 この白書は,我が国の通信に関する現状を広く国民の皆様に理解していただくために,このたび初めて刊行したものであります。
 今日,郵便,電話,ラジオ,テレビジョンなどは,最も基幹的な情報通信手段として国民の日常生活に深く浸透しており,個人生活及び企業活動にとって不可欠のものとなっております。また,近年における我が国の情報化の進展は目覚ましいものがありますが,これは,データ通信,画像通信,CATV,宇宙通信などの新しい通信の出現によって支えられていると言っても過言でありません。
 更に,石油危機を契機としてもたらされた現下のきびしい事態は,従来の資源・エネルギー多消費型の我が国経済社会のあり方に深い反省を促し,省資源ないし知識集約型の産業構造への転換を強く迫っています。このような状況の下において,通信は資源・エネルギーの節約に極めて有効に機能するものとして,また知識・情報産業の最も中核的なものとして,その役割は従来にもまして一層重要の度を加えているのであります。
 本年度の白書は,初めての通信白書である点にかんがみ通信の歴史にも多少触れながら,昭和47年度の通信全般の動きと郵政省が行った施策を中心にとりまとめましたが,特に,個人生活及び企業活動に果たす通信の役割と情報化の促進及び国民福祉の実現に寄与する通信の姿に焦点を当ててみました。
 この白書によって,国民の皆様が我が国の通信に関する諸問題と当省の施策について,一層御理解を深めていただければ幸いです。

 昭和49年3月

郵政大臣  原 田   憲 

 

 

第1部第1章 我が国における通信の歩み に進む