第2節　情報通信産業の動向

1　情報通信産業の経済規模

（1）市場規模（国内生産額）

●情報通信産業の市場規模は、全産業中で最大規模の約1割

　平成20年の情報通信産業の名目市場規模（国内生産額）は96.5兆円で全産業の9.6%を占めており、情報通信産業は、全産業の中で最大規模の産業である（図表4-2-1-1）。その推移をみると、平成17年以降は増加傾向にあったが、平成20年は他の多くの産業と同様減少している（図表4-2-1-2、4-2-1-3）。

　一方、平成20年の情報通信産業の実質市場規模（国内生産額）は、前年比0.9%増の132.1兆円であった（図表4-2-1-4）。実質市場規模は平成7年以降一貫して増加しており、平成7年から平成20年までの年平均成長率は4.9%であった。主な産業の実質市場規模（国内生産額）の推移を見ても、情報通信産業は他の産業に比べて大きな伸びを示している（図表4-2-1-5）。実質市場規模（国内生産額）での成長に比べて名目市場規模（国内生産額）の成長が小さいことから、情報通信産業は他の産業に比べて価格低下の著しい産業であるといえる。