昭和56年版 通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く 目次の階層をすべて閉じる

3 MCAシステム(Multi Channel Access System)

 社会活動の多様化,高度化に伴い陸上移動通信に対する需要は著しい伸びを示しており,特に貨物自動車輸送,製造・販売業など各種業務における需要は潜在需要も含めて極めて大きいと考えられる。
 一方,陸上移動業務用の周波数は極端にひっ迫している現状から,これらの需要にこたえるため,より一層の周波数の有効利用を図り得る施策を講ずる必要がある。
 その一方策として,複数チャンネルを複数の加入者が共用する通信システムであるMulti Channel Access System(以下「MCAシステム」という。)を採用すれば,個別チャンネル占有又は共用通信方式に比べて大量のトラヒックを処理することが可能であり,周波数を有効に利用することができると考えられる。
 このシステムの導入に当たっては,我が国の陸上移動通信の実状を十分反映する必要があることから,各種MCAシステムの調査,最適システムの検討及び利用者の希望条件等の調査・研究を財団法人移動無線センターに依頼した。その調査結果から十分実用に供し得る見通しが得られれば,免許処理方針等策定の上,早期に導入する方針である。
 なお,このMCAシステムの基本的な考え方は,800MHz帯の周波数を用いる大ゾーン方式であり,1システム当たりの規模としては,制御チャンネルを含め最大16チャンネルで約5,000局の移動局を収容することを予定している。

 

2 コードレス電話方式 に戻る 4 自動車公衆無線電話方式 に進む