昭和56年版 通信白書

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16 電波音波共用上層風隔測装置(上層風ラス・レーダ)の開発研究

 気温高度分布を地上から遠隔測定する電波計測システム,ラス・レーダ(RASS:Radio Acoustic Sounding System)開発(54年度完了)の実績に立脚して,55年度から新たに風向風速高度分布を測定する電波音波共用上層風隔測装置(上層風ラス・レーダ)の開発研究に着手した。
 これは地上から発射する音波の伝搬速度が,静止空気中の音速と風速とのベクトル和であることを利用して独立な3軸に向けた3台のラス・レーダな組み合わせる方式である。また,この方式とは別に,音波波面からの反射電波強度は地上で比較的小さなスポットを結ぶことを利用して,アレイ状(6×6)配列の受信アンテナ及び受信機群による方式のものを試作し,両方式とも並行して検討を進めている。

 

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