昭和51年版 通信白書

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2 国際通信と貿易の相関関係

 以上のように,国際通信は貿易と密接な関係にあることが推察されるが,次に,両者の関係を定量的にとらえてみることとする。第1-2-29図〜第1-2-32図は49年時点での対地別にみた外国郵便,国際電報,国際加入電信及び国際電話の通信量と通関輸出入額との相関を表したものである。こわによると,外国郵便の相関度が最も高く,次いで国際加入電信,国際電報及び国際電話の順となっている。すなわち,記録系の国際通信はすべて国際電話より貿易との相関が高く,国際電気通信については前述の需要構造と符合した結果となっている。なお,これらの相関関係を40年,45年及び49年の3時点について比較すると,各サービスとも最近にいたるほど貿易との相関は低下する傾向にある(第1-2-33表参照)。特に,電話の相関係数は40年,45年に比べ49年は大きく低下しており,電話が貿易以外の目的で利用される度合いが,ますます大きくなってきていることを示している。このことは,貿易1単位当たりの増減が通話量にどの程度影響を与えるかを示す弾性値の推移にも表れているが,更に,貿易に人的交流要因等を加えた回帰分析によっても明らかである(脚注参照)。

第1-2-29図 外国郵便と貿易額(1974年)

第1-2-30図 国際電報と貿易額(1974年)

第1-2-31図 国際加入電信と貿易額(1974年)

第1-2-32図 国際電話と貿易額(1974年)

第1-2-33表 国際通信量と通関貿易額との相関
 

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