昭和51年版 通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く 目次の階層をすべて閉じる

3 光ファイバケーブル伝送方式

 光通信方式の主たるものには,光ファイバケーブル伝送方式と無線による空間伝搬方式がある。後者は,霧,塵埃,建築物等の影響が大きいため短距離回線,臨時回線等に利用することが検討され,一部実用化実験も行われている。また,前者は,低損失ファイバの研究開発の成果により長距離大容量伝送回線として利用することが可能となり,その実用化が大いに期待されている。
 光ファイバケーブル伝送方式は,光ファイバケーブルが低損失であるため中継距離を長くできること,光ファイバの直怪が細いので大束ケーブルの製造が可能であること,漏話が無視できるほど小さいこと,限りある銅資源を使用する必要がないこと,軽量で可とう性に優れていること,電力線,電気軌道等からの外部誘導を受けないことなど,多くの特徴を有しており,その実用化のため,各方面で,光源である各種レーザや発光ダイオード,光ファイバケーブル,変調器,検波器等の基礎研究に加えて方式構成の実用化研究も活発に行われている。
 電力事業者の一部では,外部からの電磁的な誘導を受けないという特徴を利用した実用化システムの試作実験が行われつつある。
 

2 海底同軸ケーブル方式 に戻る 第2部第7章第7節1 交換技術及び通信網制御技術 に進む