昭和51年版 通信白書

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第4節 外国郵便

1 外国郵便の利用状況

(1) 外国郵便物数の動向
ア.概   況
 50年度の外国郵便物数は,第2-1-27表のとおりである。
 これを対前年度比でみると,外国あてのものについては,船便の通常及び小包郵便物でそれぞれ4.7%減,0.5%減となっているのに対し,航空便は通常及び小包郵便物ともそれぞれ7.7%増,10.8%増となっており,特に航空小包郵便物の伸びが著しかった。
 また,外国来郵便物については船便通常7.8%減,船便小包4.4%減,航空通常2.4%増,航空小包4.4%増と船便はいずれも減少したのに対し,航空便はいずれも増加した。
 次に,外国あてと外国来の郵便物を比較してみると,通常郵便物については外国来のものが外国あてのものより多い。
 一方,小包郵便物にあっては外国あてのものが外国来のものより多い。
イ.船便航空便別の利用動向
 この10年間における外国あて通常郵便の動きをみると,10年前に比べて航空便が69.2%増加しているのに対して,船便は33.7%減少しており,航空便と船便の物数比は,40年度において航空便68に対して船便32であったのが,50年度では83:17となっている。
 また,小包郵便物については39:61であったが,62:38と逆転している。
 一方,外国から到着する郵便物については,10年前に比べて通常郵便物で航空便が45.6%,船便が2.1%それぞれ増加しており,航空便と船便の利用比は,40年度において60:40であったのが,50年度では68:32と格差を広げている。
 小包郵便物については40年度は28:72と船便が圧倒的に多かったのが,50年度では47:53と格差が縮まってきている。このことは外国郵便の利用形態が船便から航空便に移行していることを示しているものといえよう(第2-1-28図〜第2-1-31図参照)。
(2) 外国郵便の地域別交流状況
 50年度の調査によれば,外国あて郵便物は通常及び小包郵便物とも北米あてが,前年度に比べて通常3.1%減,小包3.9%減とはなったものの,依然として第一位を占め,第二位のアジアあて郵便物と合計すると,通常郵便物で58.4%,小包郵便物で61.9%と半数以上がこの両地域で占められている。
 一方,外国から到着する郵便物についても,北米からの郵便物が最も多く第一位を占め,特に小包郵便物は45.4%と圧倒的に多い。第二位は,通常郵便物の場合は欧州,小包郵便物の場合はアジアとなっており,第一位と第二位を合計すると通常郵便物で71.5%,小包郵便物で69.8%がこれらの地域で占められている。
 なお,この傾向は年度により多少の差はあるが,この数年間大きな変化はない。
 また,この地域別構成は我が国とこれらの地域との経済,文化等諸般の密接なつながりを表しているといえる(第2-1-32図参照)。
(3) 外国通常郵便物の種類別利用状況
 航空郵便物についてみると,外国あて及び外国来とも書状の利用が最も多く,それぞれ航空郵便物全体の70%近くを占めているが,これに対して船便郵便物では印刷物の利用が断然多く,外国あて及び外国来とも船便郵便物全体の90%近くを占めている(第2-1-33図参照)。

第2-1-27表 50年度の外国郵便物数

第2-1-28図 年度別外国あて通常郵便物数

第2-1-29図 年度別外国あて小包郵便物数

第2-1-30図 年度別外国来通常郵便物数

第2-1-31図 年度別外国来小包郵便物数

第2-1-32図 本邦発着外国郵便物の地域別構成

第2-1-33図 本邦発着外国通常郵便物の種類別構成
 

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