昭和51年版 通信白書

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4 データ通信網

 公衆電気通信法の改正により,電話網によって電話帯域を用いた各種のサービスに応ずるみちが開かれたが,より広い周波数帯域を利用するサービスは,従来は専用線を利用するほかにはなかった。
 しかし,電子計算機相互間のデータ伝送,高速ファクシミリ等の需要の増加に伴って,回線の短時間利用,従量料金制の要望がより強まるものと予想される。この要望にこたえる一つのサービスとして高速データ伝送を主とし,高速ファクシミリをも対象とした48kb/s交換網の試行サービスが電電公社により開始されている。
 一方,データ通信を指向した高品質,多機能のディジタルデータ交換網については,ディジタル交換機及びディジタル伝送方式の研究開発成果をもとに実用化が進められており,電電公社では東京銀座局にディジタル交換機を設置し試験を行っている。この交換機は,回線交換のためのもので通信速度が200b/s以下〜48kb/sの広範囲な速度の端末回線を交換することができる。また,パケット交換(情報をいったん蓄積して,一定の長さに区切り,これを単位として送り出す交換方式)の研究も進められている。
 国際電電においては,コンピュータネットワークに関して,パケット交換も考慮したモデルを想定し,ネットワークシミュレーションシステムの開発が進められている他,データ通信網に関し共通線信号方式の研究が重点的に行われている。
 

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