我が国のICT産業は、欧米、韓国企業と比して、売上高は十分な規模を持っていると考えられるが、収益率が大きく見劣りしている。
図表3-3-1-9において、大きな収益率を確保している社は、OS及びパッケージソフト(マイクロソフト)、リレーショナルデータベース(オラクル)、インターネット検索(グーグル)、ビジネスマネージメントソフトウェア(SAP)、ルーター(シスコシステムズ)、CPU(インテル)、ダウンロードサービスと大容量音楽プレイヤーの組み合わせ及びタッチパネル型スマートフォン(アップル)など、破壊的イノベーションにより新たな事業・産業を創出し、その事業領域で極めて強い競争力を持ち、デファクトスタンダードとなっている企業がほとんどである。
一方、我が国では革新領域への投資が低迷しているためか、新たな産業の創出につながっていない(図表3-3-1-10)。