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第1部 特集 「スマートICT」の戦略的活用でいかに日本に元気と成長をもたらすか
第3節 ICTによるイノベーションを推進する研究開発

(5)人材の不足

イノベーションの実現には、新たな技術が必要となるが、その創出に取り組む理系人材が諸外国と比較して不足しており、さらにハイレベルの教育を受けたICT人材は、極めて不足している(図表3-3-1-11)。さらに、新たな技術を生み出すためには、多様な視点が重要であり、女性の視点も必要であるが、工学系をはじめ、理系分野における女性比率は、増加しつつあるものの依然低水準にある(図表3-3-1-12)。

図表3-3-1-11 理系人材の不足
(出典)総務省情報通信審議会情報通信政策部会イノベーション創出委員会中間とりまとめより作成
図表3-3-1-12 女性研究者数の推移
(出典)総務省情報通信審議会情報通信政策部会イノベーション創出委員会中間とりまとめ(総務省「平成24年科学技術研究調査」より)

また、創出された技術を活かし、新たな事業・産業とするための「ビジネスプロデューサー」に求められる、技術の目利きや市場ニーズの見極めといった能力を併せ持つ者が、国内にほとんどいない、もしくは見出されていないため、仮に技術が創出されたとしても、それを新たな事業・産業に育てあげる動きも弱い。

さらに、実際の事業化を実現するためには、研究者や起業家と同様に、広報戦略や知財戦略、標準化戦略の専門家や、その資金の出し手であるベンチャーキャピタリストなど、事業家を支援する者も重要であるが、研究者や起業家の周辺にほとんどいない、もしくは十分な支援ができていない状況にあり、起業を志す者が居たとしても、起業し、成功することが難しい環境にある。

そして、そもそも起業を目指す者、他の人と異なることに取組成功しようという起業家精神を持つ者自体が少ないと考えられる。

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