●携帯電話発通信回数及び通話時間はともに増加しているものの、総通信回数及び通信時間は減少傾向
平成23年度における我が国の総通信回数は1,083.9億回(前年度比2.0%減)、総通信時間は3,984百万時間(前年度比3.4%減)であり、いずれも減少が続いている。
発信端末別の通信回数では、移動系20発が611.2億回(前年度比0.4%増)、IP電話発が121.8億回(前年度比8.4%増)と引き続き増加している一方、固定系21発は350.9億回(前年度比9.0%減)と減少している(図表4-5-3-1)。
発信端末別の通信時間では、IP電話発が490百万時間(前年度比3.4%増)と増加し続けているのに対し、固定系発は1,092億時間(前年度比11.3%減)と減少を続けている。また、一貫して増加傾向にあった移動系発の通信時間は平成23年度に初めて減少し2,401百万時間(前年度比0.7%減)となった(図表4-5-3-2)。
平成23年度における、1契約当たりの1日の通信時間は、固定通信では、加入電話が3分32秒(前年度比7秒減)、ISDNは12分57秒(前年度比17秒減)、IP電話が2分58秒(前年度比13秒減)、移動通信では、携帯電話が3分1秒(前年度比16秒減)で減少している。一方で、PHSが5分7秒(前年度比49秒増)で増加した(図表4-5-3-3)。
●固定通信(加入電話・ISDN)については64.5%、携帯電話について80.7%が同一都道府県内での通信
固定通信(加入電話及びISDN)から発信される通信について、同一単位料金区域(MA:Message Area)内に終始する通信回数の割合は47.7%、隣接MAとの通信回数割合は13.2%であり、両者を合わせると、60.9%となる。県内・県外別の通信回数比率では、同一都道府県内に終始する県内通信が64.5%となっている(図表4-5-3-4)。
また、携帯電話の同一都道府県内に終始する通信回数の比率は80.7%、PHSの同一都道府県内に終始する通信回数の比率は77.3%となっている(図表4-5-3-5)。
●通信回数、通信時間については、固定通信は9時〜正午及び13時〜18時の時間帯が、移動通信は夕方18時がピークとなっている
固定通信の時間帯別通信回数は、企業等の業務時間である9時から正午までと、13時から18時までの時間帯が多くなっている。また、時間帯別通信時間も、通信回数と同様の傾向を示しているが、21時頃まで通信時間が多い傾向が続く(図表4-5-3-6、図表4-5-3-7)。
移動通信(携帯電話及びPHS)の時間帯別通信回数は、朝8時頃から増加した後、12時から13時の落ち込みもなく、夕方18時前後に通信回数のピークを迎え、その後減少している。また、通信時間についても朝8時頃から増加し始めるが、夕方、18時から19時ごろにピークを迎え、その後減少するものの、深夜24時を過ぎても通信時間が多い傾向がみられる(図表4-5-3-6、図表4-5-3-7)。また、固定電話と移動電話の平均通話時間を比較すると、固定電話のピークが21時から22時であるのに対し、移動電話のピークは1時から2時と、異なる傾向がみられる(図表4-5-3-8)。
20 「移動系」は携帯電話及びPHSの総計。
21 「固定系」は加入電話、公衆電話、ISDNの総計。