●情報通信産業の市場規模は、全産業中で最大規模の約9.0%
平成23年の情報通信産業の市場規模(名目国内生産額)は82.7兆円で全産業の9.0%を占めており、情報通信産業は、全産業の中で最大規模の産業である(図表4-1-1-1)。その推移をみると、平成12年から平成17年まではほぼ横ばいであったが、平成20年以降は他の多くの産業と同様に減少してきた。特にリーマンショック時の平成21年に大きく落ち込み、平成23年も引き続き減少している1(図表4-1-1-2及び図表4-1-1-3)。
一方、平成17年価格による平成23年の主な産業の市場規模(実質国内生産額)の推移をみると、情報通信産業は他の多くの産業と同様に、平成22年に増加をしたものの、平成23年では減少している(図表4-1-1-2)。情報通信産業の市場規模(実質国内生産額)は平成23年時点では前年比1.7%減少の97.2兆円であり、わずかに減少しているが拡大を続けている(図表4-1-1-3)。なお、平成7年から平成23年までの年平均成長率は2.7%であった。
1 情報通信産業の国内生産額は、2010年から2011年にかけて、名目で約2.4兆円減少している。これに大きく寄与したのは、情報通信関連製造業であり、同部門だけで約1.9兆円の減少となっている。
情報通信関連製造業が大きく減少したのは、2つの要素に分けられる。第一には、ラジオ・テレビ受信機が約7,111億円と突出して減少したこと。第二には、情報通信関連製造業は、ビデオ機器の約2321億円、パーソナルコンピュータの約2052億円を筆頭に、有線電気通信機器を除くすべての部門で生産額が減少していることが挙げられる。