第1部 特集 ICTの利活用による持続的な成長の実現
第3章 ICTによる経済成長と競争力の強化

1 成熟社会における経済成長


●持続的な成長の確保には、あらゆる関係者の協働が不可欠

 現在、我が国は世界第2位の経済大国であるが、2050年には名目GDPベースで世界第8位に転落し、新興国の後塵を拝する可能性がある(図表3-1-1-1)。また、我が国は世界に先駆けて少子高齢化が進展しており、2050年時点で人口が1億人を割り込むものと予想されている(図表3-1-1-2)。先進国、特に我が国のように人口の減少傾向が明確になり本格的な少子高齢化社会に向かっている成熟した社会では、自然と経済成長が進み、所得や消費も右肩上がりを続けることは不可能となり、成長戦略を考える上でもあらゆる関係者が知恵を絞り協働していかない限り、持続的な成長を確保することが困難な時代となっている。

図表3-1-1-1 主要国のGDP順位(2006年及び2050年予測)
図表3-1-1-1 主要国のGDP順位(2006年及び2050年予測)
日本は2050年には名目GDPベースで中国、インド、ブラジル、メキシコ、インドネシアといった新興国の後塵を拝する可能性がある
Goldman Sachs,“Global Economics Paper No:153”(2007.3)により作成
http://www2.goldmansachs.com/ideas/global-economic-outlook/n-11-acronym-doc.pdf

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図表3-1-1-2 我が国の総人口の見通し
図表3-1-1-2 我が国の総人口の見通し
日本の総人口は、減少の一途をたどり、2050年には1億人を割り込む見通し
国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」により作成
http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/suikei07/suikei.html
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