昭和58年版 通信白書

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3 大容量ディジタルマイクロ波方式

 我が国のマイクロ波固定回線は,大部分アナログ方式により構成されているが,将来の多種多様な通信サービスにこたえる通信網として,フレキシビリティ・経済性に優れたディジタル網への要望が高まってきている。
 このため,電電公社では,50年より大容量ディジタルマイクロ波方式の開発に着手し,実用化の段階に達した。
 この方式では,16値直交振幅変調という高能率な変調方式を採用しており,1チャンネル当たり200Mb/s(電話換算2,880チャンネル)の大容量の伝送が可能となっている。
 16値直交振幅変調方式は,従来,主に使用されていた4PSK方式に比べ2倍の伝送効率を有する反面,回線の瞬断が大きな問題となるので,電波伝搬特性を解析し,空間,周波数及び時間の三つの領域における補償技術を開発することにより対処した。本システムの主要な諸元は,第2-7-7表のとおりであり,まず,5GHz帯で実用化されたが,電電公社では,逐次4GHz帯,6HGz帯においても導入したいとしている。

第2-7-7表 大容量ディジタル無線伝送システムの諸元

 

 

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