昭和58年版 通信白書

昭和58年版通信白書の発表について

　今日，世界はあらゆる分野にわたり相互依存関係が進展しつつあり，情報通信の果たす役割は，各国間の相互理解を深め，円滑な国際関係を維持する上で極めて重要なものとなっております。しかしながら，情報流通の不均衡，通信インフラストラクチャーの南北格差等情報通信をめぐる様々な問題も生じてきております。
　本年は，国際連合が定めた世界コミュニケーション年であり，各国は，世界コミュニケーション年をコミュニケーションの発展に関する政策について考察を行う機会とし，通信インフラストラクチャーの発展の契機とすることとしています。
　今回の白書は，昭和57年度における通信の現状を報告するとともに，本年が世界コミュニケーション年であることにちなみ，「通信インフラストラクチャーと国際協力」を取り上げ，開発途上国の通信インフラストラクチャーの発展のための我が国の国際協力と我が国を中心とする情報流通に関する現状と課題について述べております。
　この白書により，国民の皆様に，我が国の通信に関する諸問題と当省の施策について一層の御理解を深めていただければ幸いです。

昭和58年11月

郵政大臣　桧垣　徳太郎