昭和58年版 通信白書

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3 通信網の信頼性向上技術

 技術情報化社会の進展に伴い,電気通信網の役割は社会活動及び国民生活の中枢神経として極めて重要なものとなってきている。このため電気通信網は,より高い信頼性が要求され,これに対処するため種々の技術的検討及び施策が進められている。
 特定加入者への着信ふくそうや,災害時等における特定地域への電話の異常ふくそうに対し,網機能が最大限に発揮できるように,通過するトラヒックを制御するトラヒック制御方式が実用化され,地域を拡大中である。
 伝送路については,市外電話トラヒックの増大に伴い,大束化した伝送路の信頼性を向上するため,伝送路障害時にり障回線を他ルートヘ自動的に切り替えて復旧させる伝送路の多ルート化が進められており,さらに,災害時における通信の確保をはじめとした多様な通信に利用できる中容量国内衛星通信方式の研究が進められている。
 国際通信についても,地域災害,ビル単位の災害等による途絶を防止するため,通信施設の分散,伝送路の多ルート化等を進めている。国際電話及び国際テレックスについては東京及び大阪に国際中継交換機をそれぞれ分散設置しているが,更に東京地区に集中している通信疎通を災害の影響が及ばない地域(小山市)において分散処理し,かつ需要増に効率的に対処するための施策を推進しているところである。国際伝送路については可能な限り海底ケーブルと衛星とによる2ルート化を図り,相互にバックアップすることとしている。

 

 

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