平成19年版 情報通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く目次の階層をすべて閉じる

第1章 ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開

コラム SaaSの導入事例:首都圏コンピュータ技術者協同組合

 首都圏コンピュータ技術者協同組合は、個人事業主として活動するITエンジニアと、ソフトウェアベンダーの仲介を行う団体である。同組合はセールスフォース・ドットコムが提供するSaaSを利用して基幹系システムを刷新した。
 SaaS導入前は、機能単位ごとに小規模なシステムを構築していたため、システム間のデータ連携等が全く行われておらず、様々な業務遂行のたびに、必要なデータを紙の帳票に出力して付き合わせるなど、多大な労力が必要であった。
 新たなシステムの検討に当たり、導入とシステム運用管理にコストがかからない点を重視し、SaaSの導入を決定した。当初は組合員の応募者登録機能の利用から始め、MRM(組合員のリレーションシップ・マネジメント)、CRM、組合員コミュニケーション支援へと利用を拡大していった。小さく始めて、次第に機能を拡張することができる点はSaaSの大きな利点である。
 また、同時に他社が提供する学習管理・スキル診断システムを導入しているが、セールスフォース・ドットコムが提供するオンデマンド・アプリケーション・プラットフォームを利用してデータ連携している。さらには同様の仕組みで会計システム等とのデータ連携も計画している。
 これらの結果、従来は膨大な手間と時間を要していた各種業務の作業効率の大幅な向上等の効果があったという。

 第2節 情報通信と競争力

テキスト形式のファイルはこちら

コラム SaaSの事例2:ビジネスオンライン(ネットde会計) に戻る (5)我が国のICTベンチャーの現状 に進む