平成19年版 情報通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

(2)ユビキタスネットワーク基盤技術の研究開発

 ユビキタスネット社会の実現に必要となる研究開発要素は極めて多岐にわたることから、総務省では、特に基盤性を有し、リスクが高く、波及効果の高い技術に力点を置き、平成15年度から、
[1] 超小型チップネットワーキング技術
[2] ユビキタスネットワーク認証・エージェント技術
[3] ユビキタスネットワーク制御・管理技術
の三つについて、研究開発を産学が一体となった体制により実施しており、要素技術の確立を目指している。
 超小型チップネットワーキング技術は、様々なものにチップが貼り付き、それらが、いつでもネットワークに接続されるような環境を実現するため、1cm角程度の超小型のアクティブ型電子タグや、100億程度(一人が関わるチップ数が100個、1億人を対象)のチップが接続可能なネットワークを実現するための技術である。平成18年度は、これらの技術について性能改善を行うとともに、実環境下における検証を実施した。
 ユビキタスネットワーク認証・エージェント技術は、多種多様な端末を安全で迅速に自分の端末として利用可能とするとともに、利用者の好みにあった情報を提供することができるサービスを実現するための技術である。平成18年度は、これらの技術の実証評価・改良を行うとともに、青森県弘前市の商店街において、当該技術を用いて、実験参加者の好みに応じたショッピング情報を提供するシステムの実証実験を実施した。
 ユビキタスネットワーク制御・管理技術は、ユーザーが固定電話、携帯電話、無線LAN等異なるネットワークをまたがって利用しても、面倒な操作なしで自動的にネットワークが切り替わり、ユーザーの嗜好、端末の種類、必要とする通信品質を把握した最適な通信サービスを利用できる環境を実現するための技術である。平成18年度は、これらの技術に関して、ユーザーの生活パターンを記録し最適な生活環境を提供したり、異なったものを関連付けてサービスを提供する技術についての実証評価を行った。

 第5節 研究開発の推進

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