平成15年版 情報通信白書

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第1章 特集「日本発の新IT社会を目指して」

(2)IP電話の本格的普及

IP電話の加入数は2007年に2,000万加入を超える可能性あり

1 IP電話(注1)の普及

 ブロードバンドの普及に伴い、IP電話の利用が急増している。平成13年4月に中継網に専用のIP網を使うIP電話サービスが開始されたのに続き、平成14年から15年にかけて、ブロードバンド回線をアクセス回線に活用するIP電話サービスの提供が本格化した。市内料金から国際料金まで低廉な料金を実現しており、加入者間の電話は無料としている事業者が多い。事業者間では、無料で通話可能な利用者を増やすための提携が相次いで発表されている。平成15年夏以降には、「050」から始まる電話番号を使ってIP電話で着信できるサービスの提供が開始される見込みである。
 ブロードバンド利用者に対する利用意向調査に基づき、ブロードバンド回線を利用したIP電話の加入数を推計(注2)すると、平成14年末時点で約227万加入と推計される。また、平成19年(2007年)までに加入数は約2,273万加入と約10倍になり、2,000万加入を超える可能性がある(図表1))。

 
図表1) ブロードバンド回線を利用したIP電話の加入数の現状と予測

図表1) ブロードバンド回線を利用したIP電話の加入数の現状と予測
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2 IP電話の評価

 IP電話の評価について利用者に対して行った調査では、「特に問題点は見当たらない、ほぼ満足」とする回答者が34.6%と最も多いものの、「通話品質が悪い、不安定」とする回答者も30.7%あり、品質や安定性の改善が求められている(図表2))。また、IP電話の未利用者に利用開始の条件を聞いたところ、「通話料や基本料がもっと安くなること」とする回答者が63.0%と最も多い。これに次いで、「電話番号が変わらないこと」が52.0%、「接続・設定が簡単になること」が51.4%と多かった(図表3))。

 
図表2) IP電話の評価(IP電話利用者、複数回答)

図表2) IP電話の評価(IP電話利用者、複数回答)
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図表3) IP電話利用の条件(IP電話未利用者、複数回答)

図表3) IP電話利用の条件(IP電話未利用者、複数回答)
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(注1)IP電話とは、IP(インターネット・プロトコル)技術を用いた音声伝送のことをいう
(注2)ブロードバンド回線を利用したIP電話の加入数の推計方法については、資料1-1-4参照

関連ページ:IP電話への番号割当てについては、3-3-1(2)参照

 

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第1章第1節1(1)世界最高水準のブロードバンド に戻る (3) インターネットの着実な普及 に進む