平成15年版 情報通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く目次の階層をすべて閉じる

第3章 情報通信政策の動向

(4)ネットワーク超高速化技術に関する研究開発の推進

超高速フォトニックネットワーク、テラビット級スーパーネットワークの推進

 e-Japan重点計画-2002に掲げる「現在のインターネットの1万倍の処理速度と3万倍の接続規模」や、ネットワークの端から端までのすべての情報伝送処理を光領域で高品質・効率的に行う「フォトニックネットワーク」等、ネットワークの超高速化に関する技術の早期実現を図るため、総務省では、平成13年度から「超高速フォトニック・ネットワーク技術に関する研究開発」を、また、14年度から「テラビット級スーパーネットワークの開発」を産学官連携により推進している。
 「超高速フォトニック・ネットワーク技術に関する研究開発」では、平成13年度で実施した設計及び試作の結果を踏まえ、14年度から、1)1本の光ファイバに数千の信号を同時に送ることができる超高密度波長分割多重技術、2)アクセス系ネットワークの超高速化・高品質化を実現するための超高密度波長分割多重技術に対応した光スイッチング技術、3)インターネットの全光化・高速化を実現するための、IPパケット処理にまで光技術を適用した超高速光波長ルーティングや超高速IPカットスルー技術等の各要素技術の開発・実験等を開始した(図表1))。
 一方、「テラビット級スーパーネットワークの開発」では、平成14年度から、テラビット級のトラヒックを安定かつ最適な経路で制御・管理する技術、伝送品質・伝送速度の異なるIPやモバイル等の多様なシステムからの接続を迅速に処理する技術等の設計、試作等を開始した(図表2))。
 総務省では、産学官連携によりネットワークの超高速化に関する技術の研究開発を推進するとともに、フォトニック・ネットワーク技術等の研究開発及び標準化における欧米、アジア・太平洋地域諸国との国際的な協力・連携を図っていく予定である。

 
図表1) 超高速フォトニック・ネットワーク技術の研究開発

図表1) 超高速フォトニック・ネットワーク技術の研究開発

 
図表2) テラビット級スーパーネットワークの開発

図表2) テラビット級スーパーネットワークの開発

 

テキスト形式のファイルはこちら

(3) ギガビットネットワーク技術の研究開発 に戻る (5) 量子工学、ナノ技術等を用いた情報通信技術の研究開発 に進む