平成15年版 情報通信白書

第5節　情報流通

1 全国の情報流通

情報流通量が加速度的に増加

　我々は、膨大な量と多様な性質をもった情報が流通する情報環境の中で生活をしている。情報環境は、1)放送、新聞、雑誌等のマスメディアによって形成される社会的情報環境と、2)通信、郵便、対話などの対人的なパーソナルメディアによって形成される対人的情報環境に大きく分類される。インターネットは、パーソナルメディアとマスメディア的性格を兼ね備えている。
　総務省では、情報環境を形成する多様な情報流通量を総合的にかつ定量的に把握するため、「情報流通センサス」調査を行っている。同調査をもとに、過去10年間の我が国における情報流通量の推移において、いずれの情報流通量も一貫して増加しており、とりわけ近年その増加は著しいものとなっている（図表）。過去10年間（平成3年度から13年度）の年平均増加率は、原発信情報量が28.5％、発信情報量が24.2％、選択可能情報量が9.8％、消費可能情報量が8.4％、消費情報量が17.5％となっている。また、過去5年間（平成8年度から13年度）の年平均増加率は、原発信情報量が39.7％、発信情報量が35.4％、選択可能情報量が13.9％、消費可能情報量が11.7％、消費情報量が27.3％となっている。さらに、対前年増加率は、原発信情報量が33.2％、発信情報量が31.3％、選択可能情報量が10.5％、消費可能情報量が9.8％、消費情報量が27.0％となっており、いずれの情報流通量も増加している。これは、情報化、ネットワーク化の進展等に伴い、「専用サービス（データ伝送）」の情報流通量が毎年加速度的に増加していることによる。