平成15年版 情報通信白書

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第1章 特集「日本発の新IT社会を目指して」

(2)コンテンツ市場の状況

インターネットコンテンツ市場は、2007年に6,000億円に成長

1 インターネットコンテンツの配信ビジネスの業界構造

 インターネットコンテンツの配信ビジネスは、コンテンツを保有しているテレビ局、出版社、ゲーム会社等のコンテンツホルダーから委託を受け、ISPやポータルサイト運営業者等のコンテンツプロバイダが配信していることが多く、一般的に分業体制がとられている。また、コンテンツの収集・編集・著作権管理等を専門的に行うコンテンツアグリゲータやサーバ運用、不正コピー防止等の著作権保護、課金、顧客管理等を行うプラットフォーム事業者も登場し、これら専門事業者との機能分担も行われている(図表1))。

 
図表1) インターネットコンテンツの流通形態

図表1) インターネットコンテンツの流通形態

2 コンテンツビジネスの市場規模

 コンテンツ市場は、1)出版物や映画・放送等も含めたコンテンツ市場(注1)、2)このうちデジタル化されたコンテンツを扱うデジタルコンテンツ市場、3)デジタルコンテンツのうちインターネット上で流通しているコンテンツを扱うインターネットコンテンツ市場に区分できる。
 平成13年度におけるコンテンツビジネスの市場規模は約10兆8,426億円、そのうちデジタルコンテンツビジネス市場が約1兆8,414億円、インターネットコンテンツ市場が約2,011億円である(図表2))。デジタルコンテンツ市場は、コンテンツ市場の約17%であり、インターネットコンテンツ市場は約2%の規模にとどまっている。

 
図表2) コンテンツビジネスの市場規模(平成13年度)

図表2) コンテンツビジネスの市場規模(平成13年度)

 平成14年のインターネットコンテンツ市場は、2,503億円(対前年度比24.5%増)に成長している。このうち、パソコン向け市場は1,675億円、携帯電話向け市場は828億円である。コンテンツの内容別には、映像系が489億円で19.5%、音楽系が485億円で19.4%、テキスト系が1,529億円で全体の61.1%となっている。将来のインターネットコンテンツ市場規模について、コンテンツ事業者の予想に基づき推計したところ、平成19年(2007年)には5,975億円になり、平成14年の約2.4倍に成長する可能性がある。内容別には、映像系コンテンツが約4.5倍の2,178億円に成長し、全体の36.5%を占めるようになると予想される(図表3))。

 
図表3) インターネットコンテンツビジネスの市場規模の推移と予測

図表3) インターネットコンテンツビジネスの市場規模の推移と予測
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(注1)ここでいうコンテンツ市場とは、平成14年版情報通信白書における「メディア・ソフト:各種メディアを通じて広く人々に利用されることを目的として制作・流通する情報ソフト」と同一である
(注2)コンテンツビジネス市場の推計方法及びコンテンツビジネスの市場規模の詳細については、資料1-4-3及び1-4-4参照
(注3)インターネットコンテンツビジネスの市場規模の推計方法については、資料1-4-5参照

 

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