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平成3年版通信白書の発表に当たって今日、我が国は、安定的な経済成長を維持し、その経済力に見合った国際的な貢献を行うとともに、「豊かさを実感できる国民生活」を実現していくことが求められています。一方、情報通信は、これまで国民生活、産業、経済、文化を支える社会基盤として大きな役割を果たしてきましたが、1990年代においても、我が国が豊かな生活大国となっていくために、ますます重要な役割を果たすことが期待されております。 このような状況を踏まえ、今回の通信白書におきましては、「豊かな生活と情報通信」をテーマに取り上げました。今後、国民生活面、産業面、経済面、文化面の均衡のとれた真に豊かな社会を実現していくに当たって、東京一極集中の是正と活力ある地域社会の形成など、我が国が直面する多くの課題を解決していく必要があります。白書では、このような諸課題の解決に向け、情報通信分野において、適切に対処する必要があることを記述いたしております。 郵政省といたしましては、今後とも、望ましい高度情報社会の形成に向けて積極的に取り組んでまいる所存でありますが、それには、何よりも国民の皆様の御理解と御協力がなければならないことは言を待ちません。 この白書が、我が国の情報通信の現状並びに情報通信政策に対する国民の皆様の御協力を深める上で、一助となりますれば、誠に幸いに存じます。 平成3年6月 郵政大臣 関 谷 勝 嗣
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