昭和59年版 通信白書

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2 国際データ通信回線

 国際電電が提供するデータ通信回線には,特定通信回線と公衆通信回線があり,公衆通信回線には国際加入電信回線を利用する電信型公衆通信回線と,国際電話網を利用する電話型公衆通信回線がある。
 また,増大する国際間データ通信の需要にこたえるため,我が国の利用者が外国のデータベースにアクセスして情報検索等を行う国際コンピュータ・アクセスサービス(ICAS)を55年9月に,また,パケット交換方式により高速・高品質のデータ通信を行う国際公衆データ伝送サービス(VENUS-P)を57年4月に開始したが,これらをより使いやすいものとし,ユーザの利便を図るため,58年7月,両サービスを統合し,VENUS-Pに一本化して提供している。
(1)年度別利用状況
 53年度末から58年度末までの間における国際データ通信回線の利用状況は第2-4-3図及び附属資料第28表のとおりである。58年度末においては,前年度末に比べ,利用総回線数において37%,伝送可能ビット数において80%増加した。
(2)音声級回線の利用状況
 第2-4-4表は,音声級回線の利用状況を示したものである。音声級回線は,58年度末では前年度末から53回線増加して161回線となった。そのうち160回線は,利用者が変復調装置を自営で設置している帯域使用である。分割の状況は,75b/s及び501b/sへの分割が多いが,それぞれ前年度末に比べ減少しており,代わって9,600b/s等の高速の利用が増加している。
 音声級回線は数こそ少ないが,伝送するデータ量は多く,その伝送可能ビット数の国際特定通信回線全体に占める割合は99%にも達する。利用している業種は,金融業(43回線),証券業(33回線),製造業(24回線),情報通信業(21回線)が主たるものである。

第2-4-3図 国際データ通信回線数及び伝送可能ピット数の推移

第2-4-4表 音声級回線の利用状況

 

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