昭和59年版 通信白書

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第4節 電磁波有効利用技術

  1 ディジタル陸上移動通信方式

 最近,半導体技術,集積回路技術の向上を背景としてディジタル信号処理及びディジタル通信技術は急速な発展をみせ,特に,固定及び衛星通信の分野では,1.544Mb/s(電話24チャンネル相当)の小容量のものから,400Mb/s(電話5,760チャンネル相当)の大容量のものまでが実現されている。
 一方,我が国の陸上移動通信における需要は急激な伸びを示すとともに,通信内容は音声にとどまらず各種のデータ伝送,画像伝送及び音声と非音声の総合通信等,利便性のあるディジタル通信システムのニーズが高まっている。
 しかし,ディジタル通信方式を陸上移動体に実現するには,[1]フェージング対策技術の完成と,[2]ディジタル通信固有の周波数有効利用技術の完成が必要であり,国際的にみても多くの国でこの分野の研究開発が活発に行われている。
 電波研究所は,56年度から研究に着手し,58年度には,周波数有効利用を図る目的で,効率的な音声符復号化と隣接チャンネル間隔を狭めるための干渉信号除去技術並びにフェージング対策を図る目的で,誤り制御技術(インタリーブと誤り訂正符号)とランダムFM対策技術について検討した。

 

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