昭和59年版 通信白書

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9 テレビジョン多重放送

 テレビジョン多重放送は,テレビジョン放送波の映像信号の垂直帰線消去期間に直接あるいは音声信号帯域に副搬送波を設け,多重信号を重畳して放送するものであり,電波の有効利用が図られ放送メディアの多様化が実現できる。
 テレビジョン多重放送としては,音声多重放送,文字多重放送,ファクシミリ放送等がある。音声多重放送については,既に,57年12月に放送が開始されている。
 文字多重放送については,58年10月からNHKによって東京,大阪地区において聴力障害者向け番組を主体として実用化試験放送が実施されている(総論第2章第2節参照)。
 ファクシミリ放送は,写真等階調のある画像や文字情報をテレビジョン放送波に多重して放送し,受信端末の記録紙に再生させるもので,放送の特質である即応性,広域性にプリントメディアとしての記録性,保存性が加わることとなる。
 方式としては,テレビジョン放送波の音声帯域にファクシミリ放送用の搬送波を追加してファクシミリ信号を重畳する第2副搬送波法を開発研究している。
 58年度の電波技術審議会では,一般のテレビジョン受像機約1,700台を用いたテレビジョン放送波との両立性の調査,従来の実験システムの仕様の見直し等を行った。

 

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