昭和59年版 通信白書

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3 ディジタル交換

 ディジタル交換機について電電公社では,大局用の中継線交換機であるD60形自動交換機を開発し,57年12月に大手町局でサービスを開始した。引き続き,加入者線交換機及び中継線交換機機能を併せ持つD70形自動交換機を開発し,58年10月に青森局でサービスを開始した。
 一方,これらの技術をベースとしディジタル加入者線用インタフェイスを持ったディジタル加入者線交換機をはじめ,遠隔制御交換装置,音声蓄積サービス用の通信処理装置等の開発を進めており,これらの交換技術をはじめ,各分野にわたる新しい技術を確認するため電電公社では57年度より東京の三鷹・武蔵野地区を中心に高度情報通信システム(INS)のモデルシステムを実際に構築し,59年9月から運用を開始した。
 国際電電では,国際通信システムのディジタル化推進の一環として,西日本地域用の国際電話中継交換システムにディジタル交換方式を採用し,59年3月より運用を開始している。また,近い将来の本格的な国際網のディジタル化とサービス統合化に対応するため,汎用マイクロプロセッサによる分散制御方式を採用した柔軟性に富む系構成である新型ディジタル国際交換機や,パケット交換技術を用いて音声とデータの高能率な変換を行うバーチャルサーキット交換システム(VCS)の研究開発が進められるとともに,これらのシステムを用いたディジタル共通線信号方式No.7の実証的研究も行われ,58年度に,日本とオーストラリア間でNo.7方式の対向試験が実施された。

 

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