|
第1章 特集 ITがひらく21世紀(3)インターネットコマース中間財市場
市場規模は11(1999)年には14.4兆円、17(2005)年には103.4兆円に
従来、紙でやりとりをしていた受発注を電子化することにより、取引企業間での受発注の効率化を図ることを目的として、インターネット、とりわけエクストラネットを用いた企業間の中間財(原材料等)の取引が広く行われ始めている。
インターネットコマース調査によれば、11(1999)年の我が国におけるインターネットコマース中間財市場の市場規模は、14兆4,298億円と推計された(図表1))。これは、全産業の中間需要の3.3%に相当する。その内訳をみると、製造業、特に自動車業界と電機業界における取引額が、総取引額の大部分を占めている。 なお、我が国のTCP/IPを利用した中間財取引システムは、登録者のみがアクセス可能な「エクストラネット」を利用していることが多い。これは我が国の企業がセキュリティを優先していることと、系列企業間での取引が多いため公衆網を利用するメリットが少ないことに起因する。 今後は、インターネット技術が急速に普及したことに伴い、現在中間財の取引を電子化していない企業や、EDIで行っている企業が、TCP/IPを用いたインターネットやエクストラネットにおける取引に移行していくことが予想される。そのため、中間財市場規模については、17(2005)年には103兆4,219億円に達するものと予想される(図表2))。 ![]() 「インターネットコマース調査」により作成
Excel形式のファイルはこちら![]() ※ 11年版通信白書における数値は、アンケートにより明らかとなった数値の積み上げであり、我が国における中間財市場の推計値ではないため、参考値としている。
Excel形式のファイルはこちら「インターネットコマース調査」により作成 テキスト形式のファイルは こちら
|