平成12年版 通信白書

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第1章 特集 ITがひらく21世紀

2 新しいビジネススタイル
(1)ポータルサイト

アクセス回数拡大のため、サービスを多様化

 インターネットは、世界中のコンピュータを任意に接続することが可能な巨大なネットワークであり、接続料金さえ支払えば、情報発信・検索・閲覧については基本的に無料であるところに大きな特徴がある。しかし、情報の検索・閲覧が無料であるために、インターネットでの情報発信をビジネスにするためには、収益をあげるための工夫が必要となる。例えば、いわゆる「ポータルサイト」、すなわちインターネット利用者の「入り口(ポータル:portal)」となる検索サービス等を主に提供しているサイトでは、通常、ホームページ内に表示されるスポンサー企業のバナー広告により収入を得ている。
 ポータルサイトの代表格であるヤフー・ジャパンは、日本リサーチセンター調査の「ジャパン・アクセス・レーティング」によれば、日本で最もアクセス件数が多いサイトである。同社は検索サイトとしてサービスを開始し、インターネット上で提供されている様々な情報をカテゴリー別に分類、それらすべてにリンクを張ることで、インターネット利用者がインターネット上の情報の検索を行えるようにした。そのためインターネット利用者がまず最初に訪れるポータルサイトとして非常に多くのアクセスが行われ、結果として同サイト内のバナー広告は高い宣伝効果を生み出している。
 しかし、検索を主としたポータルサイトはあくまで「入り口」であり、利用者は同社のサイトで検索を行った後に目的のサイトへと進んでしまうため、それ以上にアクセス件数は伸びないという課題が生じる。そこでヤフーは、利用者が同社サイト内でなるべく多くのページにアクセスするように、検索サービス以外にも様々な情報提供を行っている。例としては、新聞社等と提携して常に最新のニュースを同社サイト内に表示する、利用者が各自の好みに合わせた最新情報が表示できるようカスタマイズ機能を付加する、利用者同士が同サイト内でチャットを行えるようにする、などが挙げられる(図表)。
 また、11年9月からは新たにオークション(競売)サービスも開始した。これは個人・法人を問わず品物を売りたい場合には、同社のオークションページに出品の登録を行い、購入希望者に希望価格を公開してもらい、最も高い値段をつけた人に販売するシステムである。本オークションサイトには、サービス開始からおよそ4か月間で、30万点を超える出品があり、これらの約80%が落札されている。

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関連サイト: Yahoo! Japan(http://www.yahoo.co.jp/
  ジャパン・アクセス・レーティング(http://www.istinc.co.jp/jar/ref.html

 
 


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