平成12年版 通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

(3)CSデジタル放送方式の拡充と東経110度衛星(CS)による放送

視聴者利益と放送の健全な普及の観点から検討

 CSデジタル放送は、7年に策定された放送方式により、現在、3機の通信衛星(東経124度、128度及び144度の静止軌道上)を利用したサービスが行われている。また、最新のデジタル放送技術が採用された10年策定の放送方式によるBSデジタル放送が、BS-4後発機(東経110度の静止軌道上)を利用して12年12月から開始される予定である。
 デジタル放送サービスの向上と普及促進のためには、比較的早い段階で開発された技術を用いているCSデジタル放送についても、BSデジタル放送と同様の最新の衛星デジタル放送技術に対応した新方式を採用することが望ましいことから、郵政省では、11年10月、電気通信技術審議会に対して、CSデジタル放送方式の拡充(「12.2〜12.75GHzを使用する衛星デジタル放送方式(27MHz帯域幅を使用するもの)の拡充のための技術的条件」)について審議開始の報告を行い、12年2月に答申を受けた(図表1))。
 また、12年8月には、BS-4後発機と同じ東経110度に、新しい通信衛星(N-SAT-110)が打ち上げられる予定(図表2))であり、(社)衛星放送協会等からは郵政省に対して、本衛星の放送利用を可能にする制度整備に関する要望書が提出されている。N-SAT-110によりCSデジタル放送が提供される場合、視聴者は同じアンテナと受信機でBSデジタル放送とCSデジタル放送が受信できるようになることが期待される。郵政省においては、N-SAT-110の放送利用について、視聴者利益と放送の健全な普及の観点から検討を行うこととし、これに当たり、N-SAT-110に係る受託放送業務及び委託放送業務への参入希望等について意見募集を行った。今後、これに関する制度を整備することとしている。

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※ N-SAT-110の運用開始時期は、衛星の運用開始を意味するもので、放送の開始時期を意味するものではない。

 
 


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