平成12年版 通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

3 情報通信ネットワークの安全・信頼性向上の推進

(1)電気通信設備の重大事故と対策

情報セキュリティの一層の確保に向けて

 最近の我が国においては、ウラン加工施設事故、宇宙開発分野におけるH-IIロケットの打ち上げ失敗、鉄道トンネルにおけるコンクリート落下事故等の事故災害が多発し、技術基盤への信頼性の低下から、国民の安全や安心の面で深刻な影響をもたらしている。
 このため、政府では11年12月に、各省庁及び事業者等において今後の事故防止対策を検討する際のガイドラインとなる「事故災害防止安全対策会議報告書」を緊急にとりまとめた。これを基に各省庁等は所管分野における事故発生・再発防止に取り組むこととなっている。
 さらに、近年、産業や政府の活動は情報化・ネットワーク化に大きく依存しており、情報セキュリティの確保が重要となってきている。このため政府では12年1月に「ハッカー対策等の基盤整備に係る行動計画」を取りまとめ、情報セキュリティの一層の確保に取り組むこととした(1-6-3(1)参照)。
 電気通信分野においては、11年度中に電気通信事業法で定める重大な事故に該当する規模の事故が12件発生している(図表)。
 郵政省では、上記報告書を踏まえつつ、情報通信ネットワークのセキュリティ確保、重大な事故の再発防止、事故の発生要因分析及び対応策の実施等の観点から、重大な事故又はこれに準ずる事故について報告を行った電気通信事業者に対し実地調査を実施した。
 これを受け、「情報通信ネットワーク安全・信頼性基準(郵政省告示)」について所要の見直しを行い、利用者が安心して電気通信サービスを利用できるよう努めていくこととしている。

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関連サイト: ハッカー対策等の基盤整備に係る行動計画
  (http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2000/hacker/keikaku.html



 
 


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