平成12年版 通信白書

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第2章 情報通信の現況

9 衛星移動通信

新たな事業者がサービス開始を計画中

 衛星を利用した移動通信システムには、赤道上空約36,000kmの軌道上にある静止衛星を利用したシステムと周回衛星を利用したシステムがあり、両者とも衛星を介した船舶、航空機、車等の移動通信サービスを提供している。
 現在、我が国の静止衛星を利用した移動通信サービスは、インマルサット及びN-STARの通信衛星を介して提供されている。インマルサットミニMは、南極及び北極以外の全世界をサービスエリアとして、9年10月よりサービスを開始した。また、N-STARを利用した移動通信サービスはNTTドコモグループが日本国内及び海上約200海里までをサービスエリアとして、8年3月よりサービスを開始した。
 一方、周回衛星は静止衛星に比べて衛星軌道が低く、端末の小型化・軽量化及び伝送遅延の小さな通話が可能である。
 周回衛星を利用した移動通信サービスは、11年1月に日本イリジウムが開始した。サービスエリアは、地球全体をカバーしており、海上、山岳部など今まで通信が不可能だった地域での新たな通信手段として期待されていたが、業績が振るわず、12年2月、日本イリジウムは清算されることとなり、3月にサービスを廃止した。
 また、11年3月からオーブコムジャパンが、双方向のデータ通信及び測位サービスを開始した。グローバルスター及びICOにおいても、周回衛星を利用した移動通信サービスを計画している(図表)。

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各社資料により作成

 
 


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