平成12年版 通信白書

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第2章 情報通信の現況

2 グローバルアライアンス

業態の垣根を越えた再編が進む

1)電気通信
1999年の最大の動きとしては、米国内の同じ長距離電話会社MCIワールドコムによるスプリントの買収が挙げられる。同時に、スプリントがドイツテレコム(DT)、フランステレコム(FT)とともに出資する国際通信アライアンス「グローバルワン」は、スプリントがMCIワールドコムに買収されたことに加え、DTとFTのパートナーシップ崩壊(株式持ち合い解消等、関係が希薄化)が表面化し、FTはグローバルワンについてスプリントとDTが保有するすべての株式の買取りについて合意、今後の動向が注目される。
また、AT&T、ブリティッシュテレコム(BT)による国際通信サービスの合弁会社コンサートが2000年1月に設立された。
その他、国内の電気通信事業者を巻き込んだ動きとしては、AT&T、BTによる日本テレコムへの出資、ケーブルアンドワイヤレスによるIDCの買収がある。
2)放送
1999年における再編の中心はケーブルテレビ(CATV)事業者である。これはインターネットの普及に伴い、映像やデータ等大量の情報を送受信する際に、電話回線よりも高速・大容量通信が可能であるCATV回線への需要が世界的に高まっていること等が背景にある。
とりわけ、CATV回線を用いて高速通信技術の拡充を進め、ソフトやコンテンツ事業における新サービスの可能性を検討している、世界最大のソフトウェア開発会社マイクロソフト(MS)によるCATV事業に対する進出意欲は旺盛である。英国のCATV事業者2社(NTL及びテレウェスト)への出資のほか、MSが資本・業務提携関係にあるAT&Tの傘下企業であるメディアワンが筆頭株主となっている、我が国のCATV事業者タイタスコミュニケーションズの買収も検討が行われており、今後の動向が注目される。

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郵政省資料により作成

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郵政省資料により作成

 
 


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