|
第1部 総 論第1章 通信及び情報化の現況 昭和49年度の我が国経済においては,前年度から継続した異常なインフレーションを収束するために採られた総需要抑制策が長期にわたって堅持された結果,物価は徐々に安定の方向に向かうこととなったものの,一方では不況の規模が大きなものとなり,経済成長率は,名目では17.9%の伸びとなったが,実質ではマイナス0.6%と戦後初めてのマイナス成長を記録した。社会経済活動の基盤をなす通信の分野においてもこのような状況を反映し,通信サービスの総生産額(収入額)は,2兆9,025億円で前年度に比べ10.1%の増加にとどまった。
|