昭和49年版 通信白書

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14 道路運送事業用

(1) タクシー事業用通信
 ハイヤー・タクシー事業では,サービスの向上と経営の合理化等を図るため,無線局を開設し配車効率をあげている。すなわち,営業所等に開設された基地局から走行中又は待機中の無線車に対し,随時配車指令を行い,迅速に利用者の需要に応じ,併せて燃料の節約,運転手に対する労務管理,危険の予防等に資している。
 タクシー事業における無線車数は約13万台で,これは全国の台数約23万台のうち,約57%を占めており,今後も更に普及するものと思われる。
(2) 軌道バス用通信の実験
 最近の深刻な都市交通問題を解決するとともに,ますます増大,多様化する交通需要に対処するため,新しい交通システムについて様々の考察が行われている。その中の一つとして中型輸送システムの研究開発が試みられており,実験に関する各種データ収集のため実験局が開設されている。
 このシステムは「軌道バス・システム」といい,運行管理の省力化を図るため中央制御所に電子計算機を設置し,電子計算機と車両との間を漏えい同軸ケーブルを媒体とする400MHz帯の無線で結び,車両の加減速,停止,ドアの開閉等の操作をすべて自動化し,無人運転するとともに,乗客数の変動に応じて車両連結数を増減し,車両(定員20名から100名までのものが考えられている。)が満員あるいは空車の状態で走行しないようにし,常に効率的な運営を図ろうというものである。

 

 

 

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