昭和49年版 通信白書

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第2回通信白書の発表に当たって

 昭和48年度の通信に関する現状を取りまとめ,昭和49年度の「通信白書」として,ここに発表いたします。
 48年度は,年度後半の石油危機を契機として,物価の高騰,景気の後退が次第に深刻化し,経済情勢は誠に厳しいものとなりました。通信の分野におきましても,49年に入ると停滞の色が顕著となり,通信各事業体とも経営に悪化の兆しがみえ,特に郵便事業においては赤字を生ずるに至りました。この解決が当面の緊要な課題となっておりますが,更に激動する内外情勢に即応するとともに将来の展望に立った新たな施策の必要性が痛感されるところであります。
 本年度の白書では,48年度の通信全般の動きと郵政省の行った施策を述べるとともに,特に資源・エネルギーの節約,国際協力の推進といった国家的課題に対し通信が果たす役割について述べております。資源・エネルギーの海外依存度の高い我が国としては,その効率的利用を図ることが必要であり,通信もまたこの要請にこたえるものでなければなりません。また,国際通信ネットワークの拡充,開発途上国援助などを通じ,国際協力の推進に寄与することの重要性は言うまでもないところであります。
 この白書によって,国民の皆様が我が国の通信に関する諸問題と当省の施策について,一層御理解を深めていただければ幸いであります。

 昭和49年12月

郵政大臣  村 上   勇 

 

 

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