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第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第4節 経済社会に対するICTの多面的な貢献

第4節 経済社会に対するICTの多面的な貢献

前節までは、ICTの経済成長に及ぼす影響(GDP等の既存統計に現れるもの)を考察してきた。

本節では、ICTを非貨幣価値という側面から再考察してみたい。後述のとおり、ICTは「デジタル化」、「指数関数的性能の向上」、「クラウド化」といった特徴を持っている。ICT化の進展によって人々は少ない費用で大量の情報をやりとりできるようになってきており、ICT化の進展が人々にもたらす影響やその価値もまた大きくなっていると考えられる。

企業側、消費者側それぞれについて分けて考えると、企業側については最終的に企業活動を通してICTの価値が既存統計に反映されていくと考えられるのに対し、消費者側については、既存統計でとらえきれない側面が生じていると指摘されている。例えば、無料または限りなく無料に近い額で提供されているインターネット上の各種コンテンツ、検索サービス、口コミ(レビュー)等は、貨幣価値のみでは消費者にとっての価値を表し切れていない。本節では、主に消費者側に着目し、「消費者余剰」、「時間の節約」、「情報資産」の類型に分けてICT化のもたらす非貨幣価値について考察するとともに、これらが将来的に社会や私たちの生活にどのような変化をもたらすか、展望する。

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