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第2部 基本データと政策動向
第3節 電波政策の展開

(2)高度道路交通システムの推進

総務省は、人やモノの安全で快適な移動の実現に向けて、情報通信技術を用いて「人」、「道路」及び「車」などをつなぐ高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)により、交通事故削減や渋滞解消等のための取組を進めている。これまで、VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)やETC(Electronic Toll Collection System:自動料金収受システム)、ETC2.0等で利用される周波数の割当てや技術基準等の策定を行うとともに、これらシステムの普及促進を図ってきた。

出会い頭の衝突事故防止等に活用できる700MHz帯安全運転支援システムの実用化にあたり、車と車、車と道路上の無線機との間の通信の信頼性を確保するため、平成27年7月に「700MHz帯安全運転支援システム構築のためのセキュリティガイドライン」を策定した。また、同年10月に、同システムを搭載した車が世界に先駆け我が国で実用化されている。

また、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)においても、総務省は、府省横断の取組として、公道での実証を通じ、車車間・路車間・歩車間通信による車や歩行者に関する先読み情報や、インフラレーダーで収集する交差点等における周辺状況の情報等を組み合わせ、適切にダイナミック・マップに反映させること等を目指し、ICTを活用した高度な自動走行システムを実現するための事業を実施している。

今後も関係省庁とも連携してITSを推進し、交通事故の削減や渋滞の解消等を進めるとともに、運転支援や自動走行システムのための開発及び実証を推進することで、人やモノが安全で快適に移動できる社会の実現を目指す(図表6-3-2-2)。

図表6-3-2-2 自動走行システムの実現に向けた取組
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