総務省トップ > 政策 > 白書 > 28年版 > 自動走行車の認知度・利用意向
第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第1節 IoT時代の新たなサービス

(3)自動走行車の認知度・利用意向

ここでは8か国を対象に自動走行車のうちでも「運転手が関与することなく、すべて自動で運転できる機能(完全自動走行車)」の国別・年代別の認知度及び利用意向を取り上げる。なお、各国の全体の認知度及び利用意向は、各年代のアンケート結果の値を、当該国の各年代の人口(データのソースは国連世界人口推計2015年版)で加重平均したものである。

各国全体(加重平均)の認知度を比較すると、最も低い我が国で47.5%、英国、ドイツ、オーストラリアで60%台、米国、韓国で70%台、インド、中国では80%台後半以上となっている。我が国での認知度は他国に比べてやや低くなっている。

年代別に「サービス名や内容をある程度知っており関心がある」の回答率に注目してみると、米国では20代、30代が40%前後と高いのに対して、韓国では50代が最も高く20代が最も低く米国とは対照的な傾向になっている。英国、ドイツ、中国、オーストラリア、インドでは20代もしくは30代が最も高くなっている。程度の差はあるものの米国と同様の傾向にある。これらの国では新しいテクノロジーに対して若者の方の関心が高いためと考えられる(図表3-1-3-3)。

図表3-1-3-3 完全自動走行車の段階別認知度
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
及びみずほ情報総研提供資料(インド及びオーストラリアの調査結果)
「図表3-1-3-3 完全自動走行車の段階別認知度」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

利用意向(「有料でも利用したい」+「無料であれば利用したい」)を全体(加重平均)で見ると、我が国では45.6%となっており、米国も47.8%とほぼ同等の水準である。これに対して英国、ドイツ、オーストラリアは30%台で日本よりもやや低い。一方、韓国は68.3%、中国は70.1%、インド73.2%と高くなっている。

年代別に「有料でも利用したい」の回答率に注目してみると、米国の20代及び30代の利用意向が50%前後と他の国に比べて顕著に高くなっている。この年代の自動走行車への期待が高いことがうかがわれる(図表3-1-3-4)。

図表3-1-3-4 完全自動走行車の段階別利用意向
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
及びみずほ情報総研提供資料(インド及びオーストラリアの調査結果)
「図表3-1-3-4 完全自動走行車の段階別利用意向」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

さらに、自動走行車のデメリット・利用しない理由をみると、「システムが故障した時など緊急時の対応が心配」が全ての対象国で50%を超えており、安全面が最も大きな非利用要因となっている。「ネットに接続するのでセキュリティ対策に不安がある」は我が国及びドイツでは30%を下回っているが、米国、インド、オーストラリアでは50%前後と国間でやや差異がみられる。「運転者の自己責任で運転すべき」は我が国で30%を下回るのに対して、米国、英国、ドイツ、インド、オーストラリアでは45〜50%程度となっており、我が国が諸外国に比べてやや低い傾向にある。また、「自分で運転するのが楽しい」は我が国及び韓国で20%前後であるのに対して、米国、ドイツ、オーストラリアでは40%前後となっており、運転文化の違いがうかがわれる(図表3-1-3-5)。

図表3-1-3-5 自動走行車のデメリット・利用しない理由
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
及びみずほ情報総研提供資料(インド及びオーストラリアの調査結果)
「図表3-1-3-5 自動走行車のデメリット・利用しない理由」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら
テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る