総務省トップ > 政策 > 白書 > 28年版 > 主なICT端末(スマートフォン、タブレット等)の利用率
第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第2節 スマートフォンの普及とICT利活用

(1)主なICT端末(スマートフォン、タブレット等)の利用率

国別にICT端末の利用状況をみるため、普段、私的な用途のために利用している端末についてアンケートで尋ねた1。スマートフォンの利用率は、各国全体(各年代加重平均2)で見ると、我が国では6割強である一方、米国、英国及びドイツでは8割程度、韓国及び中国の調査対象者では9割以上である。我が国ではフィーチャーフォンの利用率が4割程度となっていることが特徴的である。年代別に見ると、20代では87.0%がスマートフォンを利用している一方、60代のフィーチャーフォンの利用率が62.0%となっているのをはじめとして中高年層ではフィーチャーフォンの利用率が高いことが分かる。中高年層では、通話や電子メールを主に使う利用者を中心に、フィーチャーフォンへのニーズがあることがうかがえる(図表3-2-1-1)。

図表3-2-1-1 普段、私的な用途のために利用している端末
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
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いわゆる「格安スマホ」3についての利用率・利用意向及び利用者が感じるデメリットや利用したくない理由についても尋ねた(図表3-2-1-2)。

図表3-2-1-2 いわゆる格安スマートフォンの利用率・利用意向
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
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我が国は、「あまり利用したくない」「利用したくない」と回答した者がそれぞれ18.3%、16.8%と他国と比較してやや高い傾向にあるものの、「既に利用している」と回答した者が12.7%、「利用したい」「内容次第では利用を検討したい」と回答した者がそれぞれ10.1%、38.5%に上っている。広告や報道等によっていわゆる格安スマホの認知が進み、結果、利用や利用意向が格安スマホ黎明期と比較して上昇している可能性が考えられる。いわゆる格安スマートフォンのデメリット・利用しない理由について尋ねた結果を見ると(図表3-2-1-3)、我が国では「サービス内容をよく知らないから」「事業者についてよく知らないから」が他国と比較して低く、我が国においてはいわゆる格安スマホの周知は進んでいる可能性がうかがえる。

図表3-2-1-3 いわゆる格安スマートフォンのデメリット・利用しない理由
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
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1 調査仕様の詳細は、巻末の付注4を参照されたい。
本調査結果の解釈にあたっては、アンケート会社の登録モニターを対象としたウェブアンケートである点に留意が必要である。国や性年代によっては、インターネット普及が途上である、モニターの登録者数が少ないなどの要因によって、対象者の特性や回答に偏りが生じている可能性がある。(本節の以降のアンケート結果についても同様)

2 20代〜60代のそれぞれの回答結果を、各国の各年代の人口比で加重平均したもの。各国の人口は、国連の人口推計を用いた。(本節の以降のアンケート結果についても同様)

3 アンケートにおいては、対象者に対して「月々の通信料金を通常のスマートフォン(自社でネットワーク回線を設置する事業者が提供するスマートフォン)よりも低く設定している反面、高速通信の利用可能の範囲等に制限のあるスマートフォン(いわゆる格安スマートフォン)を私的な用途のために利用してみたいと思いますか」と尋ねている。なお、自社でネットワーク回線を設置する事業者については、国によって例示を変えている。

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