総務省トップ > 政策 > 白書 > 28年版 > ハンドセット(端末)
第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第2節 市場規模等の定量的な検証

5 デバイス・部材

(1)ハンドセット(端末)

現在のハンドセットの代表的製品であるスマートフォンの市場は、中国以外のアジア諸国(ASEAN等)、中南米、アフリカが市場のけん引役になっている。中国やインドなどの巨大市場で出荷の伸びは鈍化傾向にあり、特に中国では需要の一巡と供給過多が発生し、2015年以降新規需要は急速にスローダウンした。現在、スマートフォン市場が立ち上がっているインドもインフラの遅れや端末価格が一般ユーザーにとって高額であることから伸び悩んでいる。主要市場では需要が一巡、今後は買い替え需要に移行し、2020年には16億台に達すると予想されている(図表2-2-5-1図表2-2-5-2)。

図表2-2-5-1 世界のスマートフォンの出荷台数推移及び予測
(出典)IHS Technology
図表2-2-5-2 スマートフォンの出荷台数の地域別年平均成長率(2015-2020年)
(出典)IHS Technology

スマートフォンの事業者別シェアについて、過去2年間の四半期毎の推移をみると、Samsungは首位を維持しながらも、徐々にシェアが低下していることが分かる。一方で、Huawei、Xiaomi、ZTEなど中国ベンダーのシェアが、巨大な中国市場の拡大を背景に、上昇傾向にあり、出荷台数ランキングをみても、同国ベンダーが順位を上げている。しかしながら、IHS Technologyによれば、中国市場においては過剰在庫の調整が2015年後半から行われており、300社以上あるともいわれる中国系の中堅・中小ベンダーにおいては今後再編・淘汰が進むことが予測されており、競争状況は引き続き流動的であることが予想される。日本企業としては、Sonyが2014年初期には10位以内に位置していたが、他ベンダーの上昇に伴いランキングは下がっている(図表2-2-5-3図表2-2-5-4)。

図表2-2-5-3 スマートフォン出荷台数事業者別シェア推移
(出典)IHS Technology
図表2-2-5-4 スマートフォン出荷台数ランキング
(出典)IHS Technology
テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る