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第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第1節 IoT時代の新たなサービス

第1節 IoT時代の新たなサービス

近年、“FinTech”と言われる情報通信技術(ICT)を活用した革新的な金融サービスや、個人が保有する遊休資産(部屋や自動車などの有形物に加えて、スキルのような無形のものも含む。)をインターネットを介して他者も利用できるサービスである「シェアリング・エコノミー」が世界的に大きな潮流となりつつある。我が国にもこの潮流は及びつつあり、FinTechに対応した制度整備の動きや、国家戦略特区において「特区民泊」が始まるなどしている。

自動走行車、ウェアラブルデバイス、サービスロボットは、平成27年の情報通信白書でも取り上げたが、この1年、自動走行車については自動車メーカー各社やGoogleなどが実用化に向けた計画を公表したほか、サービスロボットについては人工知能(AI)の進化を取り入れた新たな事例が登場しつつあるなど、これらのサービスや機器の進化には目覚ましいものがある。

これらのサービス・機器の実用化に向けた段階や普及状況には個々に差があり、個別の要因も存在するが、共通する背景としてデジタル革命とも言われる技術革新による性能の指数関数的向上と通信費用・情報処理費用の圧倒的な低下、また、デジタルの特色としてAPIを定め相互運用性や相互接続性を確保すれば分業や連携が容易になることが挙げられる。具体的事象に分けて考えると、第一にスマートフォン、ソーシャルメディア及びクラウドサービスの普及などICTの進化、いわば、いつでも、誰でも、どこでもインターネットに接続できるようになったこと、第二にICT産業以外でのICT利用が進んでいること、第三に分析に用いることのできるデータ量の増加、第四にデータ解析技術の進化が挙げられる。

本節では、これらの機器・サービスの技術的背景や市場動向、注目すべき事例を解説するとともに、利用者の認知度、利用意向、利用率を各国比較し、普及に向けた課題と見通しを分析する。

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