総務省トップ > 政策 > 白書 > 28年版 > ICTが雇用に与える影響についての概観
第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第1節 ICTの進化と雇用、働き方

1 ICTが雇用に与える影響についての概観

ICTの進展は、それまで人が行っていた業務をICTが代替する雇用代替効果と、ICTを利活用することによる付加価値の向上や新規事業の創出によって雇用を増やす雇用創出効果の両面を持っている(図表4-1-1-1)。

図表4-1-1-1 ICTが雇用に与える影響
(出典)総務省「ICTによる地域雇用創出に向けた課題と解決方策に関する調査研究」(平成27年)より作成

ICTによる雇用の代替は、ネガティブに捉えられがちだが、他方で、ICTの利活用は、企業の労働生産性を向上させ、多くの付加価値を生み出すことができるという側面もありポジティブに捉えることも可能である。加えて、少子高齢化により労働力人口の減少が見込まれている我が国の場合、ICTの利活用は、供給制約への対応策として有効であると考えられる。

さらに、企業がICTを利活用することで付加価値を向上させ、その企業が成長すれば、既存事業の拡大もしくは新規事業の創出により新たな雇用を生み出すことが期待できる。加えて、非ICT企業のICT利活用の動きが活発化することで、ICT産業におけるICT関連の財・サービスの供給量の増加が見込まれ、それによりICT産業の成長をもたらし、ICT産業における雇用の増加につながると考えられる。

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