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第2部 基本データと政策動向
第11節 海外の政策動向

(2)地デジ移行跡地の700MHz帯用途決定

アナログテレビ放送で利用されてきた700MHz帯周波数の地デジ移行後の用途決定について、アナログ跡地とも呼ばれる700MHz帯は、世界的にも、携帯電話サービスの用途を中心に割り当てられてきたが、韓国では、2015年に放送分野にも700MHz帯を分配することとされ、注目を集めている。

2012年末に地デジ移行が完了すると、700MHz帯周波数の用途を巡り、議論が続けられてきたが、次世代放送技術の開発に力を入れる韓国では、世界に先駆けた地上波UHD(超高画質:4K/8K)放送導入のため、放送への周波数分配を求める意見も強かった。特に、2018年のピョンチャン冬季オリンピック・パラリンピック開催は、最先端の放送技術を世界にアピールする好機であり、ケーブルテレビ放送とIPTVは2014年から、衛星放送は2015年からUHD(4K)本放送が開始された。

当初、災害無線通信網に700MHz帯から20MHz幅の分配が決まった後も、700MHz帯の用途をめぐる論議が展開されたが、通信と放送の双方に周波数を分配する案が2015年7月に決定された。その結果、700MHz帯の用途は、放送30MHz幅、通信40MHz幅、分配済みの公共安全網20MHz幅とされ、放送用途では、地上放送4社の5チャンネル全てにUHD放送向けに6MHzずつを割り当てることとされた。

700MHz帯分配決定を受け、韓国は地上波UHD放送の技術検討を開始し、2017年2月から地上波UHD放送を導入する計画が2015年12月にまとめられた。放送標準は欧州方式DVB-T2又は米国方式ATSC3.0のいずれかとなる予定である。

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