総務省トップ > 政策 > 白書 > 28年版 > 目的別の利用メディア
第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI〜ネットワークとデータが創造する新たな価値〜
第2節 スマートフォンの普及とICT利活用

2 スマートフォン定着期における特徴的なメディア利用

(1)目的別の利用メディア

前項では、各国においてスマートフォン利用が定着し、各種サービスの利用率からインターネット利用を介した様々なサービスが登場し、多様な用途で利用されていることを見た。では、テレビ、新聞、インターネット等といった主なメディア利用の関係はどのようになっているのか。利用者アンケートを基に、各国比較を試みる。

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、書籍、インターネット、その他の7つのメディアを列挙し、「いち早く世の中のできごとや動きを知る」「信頼できる情報を得る」等のそれぞれについて最も利用するメディアを尋ねた(図表3-2-2-1)。

図表3-2-2-1 最も利用するメディアの各国比較
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)

「いち早く世の中のできごとや動きを知る」では各国とも全体(加重平均)で見ると、インターネットが最も多くなっているのに対し、「信頼できる情報を得る」では、各国ともインターネットが少なくなっている。特に我が国では、「いち早く世の中のできごとや動きを知る」で最もインターネットを利用すると回答した者が53.4%であるのに対し、「信頼できる情報を得る」で最もインターネットを利用すると回答した者は29.0%となり、対照的にテレビを最も利用する者が40.5%、新聞を最も利用する者が21.2%となっている。

インターネットの信頼性についてさらに分析するため、インターネットを「ニュースサイト」、「ソーシャルメディア」、「動画配信・動画共有サイト」、「ブログ等その他のサイト」の各情報源に分け、各情報源の信頼度5を算出した(図表3-2-2-2)。概ね各国とも、テレビ、新聞といった従来型メディア、次いでニュースサイトの信頼度が比較的高く、それ以外のインターネット上の情報源の信頼度が低い結果となった。ニュースサイトは、放送局や新聞社から記事を収集したり配信を受けたりすることが多く、テレビや新聞の信頼度が高いことの影響を受け信頼度が高くなっている一方、ソーシャルメディア、動画配信・動画共有サイト、ブログ等その他のサイトは発信者がさまざまであるため信頼度が低くなっていると考えられる。

図表3-2-2-2 主なメディア(インターネット系メディアの詳細含む)の信頼度
(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)
「図表3-2-2-2 主なメディア(インターネット系メディアの詳細含む)の信頼度」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

私たちがインターネットへの信頼性について考える際、大きくは伝送路としての安全性の問題と情報の内容の問題とに分けられると考えられるが、後者に関して、平均的には利用者は情報の発信元に応じて信頼性を判断している傾向がうかがえる。国別に傾向を見ると、我が国は他国と比較して概していずれのメディアも信頼度が低い傾向にあり、特に「ソーシャルメディア」、「動画配信・動画共有サイト」が10%程度と低くなっている。



5 調査対象者に「非常に信頼できる」、「ある程度信頼できる」、「半々くらい」、「あまり信頼できない」、「信頼できない」、「そもそもその情報源を使わない」のいずれに該当するか尋ね、前2者に回答した者の割合を「信頼度」とした。

テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る