平成9年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(2)マルチメディア移動アクセス(MMAC)に関する検討

 近年、操作が容易で画像を多用したWWW等が出現し、インターネット上を流通する情報量が急増している。また、端末の小型・軽量化、高性能化等により、モバイルコンピューティングがより身近なものになってきている。
 このような状況下においては、WWW情報へのアクセスが可能で、移動先でも利用可能なポータビリティを併せ持つメディアとして、MMACを早期に開発することが望まれる。
 このため、郵政省では、7年7月から「マルチメディア移動アクセスに関する調査研究会」を開催し、その実現に向けた方策等について検討を行ってきたが、8年5月に報告が取りまとめられた。本報告では、2002年の実用化を目標として、次の二つのシステムを提案している(第2-3-4図参照)。
1) 超高速無線LAN(屋内)
 ミリ波帯(30〜300GHz)の電波を利用した大容量伝送(最大156Mbps)の無線LAN。高精細画像でのテレビ会議が実現可能。
2) 高速無線アクセス(屋外・外出時)
 SHF帯(3〜300GHz)の電波を利用した最大25〜30Mbpsの伝送が可能な移動体通信システム。高度携帯テレビ電話が実現可能。
 本報告を受けて、民間において、8年12月、マルチメディア移動アクセス推進協議会が設立され、MMACの実用化に向けたシステムの検討・試験、標準化作業が進められている。本協議会の参加者は、学識経験者、電気通信事業者及び通信機器メーカー等、9年2月現在、120社程度である。

第2-3-4図 MMACの利用イメージ
第2-3-4図 MMACの利用イメージ

 

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