平成9年版 通信白書

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第3章 放送革命の幕開け

1 情報通信におけるデジタル化の動向

 情報通信の高度化は、かつての市民革命や産業革命に匹敵する情報通信革命とも称される大きな変革の潮流を生み、経済フロンティアの拡大、国土の均衡ある発展の促進や、真のゆとりと豊かさの実感できる国民生活を可能とするものと期待されている。こうした情報通信の高度化の背景には、特定の情報通信ネットワークにおけるインフラやプラットフォームに依存しない統合環境を実現するデジタル技術の発達が大きく影響している。
 現在、インターネットの世界的な普及や文字・音声・映像等を統合的に利用できるマルチメディア化が進展している背景には、デジタル情報処理を可能とするデジタル機器の発展がある。このように、デジタル情報を処理できる環境が整ったことにより、飛躍的な情報通信の高度化が実現されているのである(第3-1-1図参照)。こうした、デジタル技術の発達に伴う情報通信の高度化により、社会経済活動における様々な活動を通信ネットワーク上で行うことが可能となっており、これに伴いデジタル情報の流通量も増加の一途をたどっている(第3-1-2図参照)。
 こうした情報通信分野にあっては、放送は、現在まで主としてアナログ方式により情報伝送が行われてきたため、後述のように電波資源の有限希少性から限られたチャンネル数の中で発達してきた。
 放送のデジタル化は、このような形で発達を遂げてきた放送が、様々な面において開かれた分野へ変革することを意味する。
 21世紀に向けた情報通信革命の潮流の中で、デジタル化の進展に伴い、放送の領域にも革命ともいえる大きな変化が起きつつある。

第3-1-1図 デジタル機器・デジタルサービスの推移
第3-1-1図 デジタル機器・デジタルサービスの推移

第3-1-2図 デジタル情報量の推移
第3-1-2図 デジタル情報量の推移

 

 

第3章第1節 放送のデジタル化とメディアの変貌 に戻る 2 デジタル化による放送の高度化 に進む